女性専用風俗 甲府秘密基地 (出張専門) | 彼女いるんですか?

YUYU(ユユ) 彼女いるんですか?
お客様に同じ質問をされる。
「彼女いますか?」
彼女4年間いません。
4年前に彼女と悲しいお別れをして、恋愛に向けていた情熱を全て仕事に向けました。今日はその4年前の彼女との別れの日を書きました。僕の恋愛観や恋人の扱いを知りたい人だけ読んでくださいね

興味が無い人は次の日記をお待ちくださいね




4年前の東京。

「次はいつ会える?」

「すぐに会いに来るよ」

「すぐじゃなくてもいいよ、、、だから、いつ会えるか教えて、分からないのは怖いだから。」

「3日後に会いにくるよ。待っててね坊や」

「待ってる」

僕の言葉を聞いた恋人の坊やは笑っていた。その笑顔をもっと見ていたいのに、

「時間だ」

刑務官がそう言って坊やを立たせる。歩きだした坊やがすぐに振り返り、僕に小さく手を振っていた。僕が愛していると言う前に、“ガシャン“っと鉄のドアが坊やの姿を消した。

「この中で待つ3日は長いよね、、、」

僕の独り言が無機質な部屋に小さく響いた。そして、この空間を二つに分けるアクリル板に目を止める。白く曇った二人の手の跡がそこに残っていて、僕が触れるよりも早く片方だけが消えた。

本当は毎日面会に行きたいが、弁護士の先生に相談をするためバイトを増やした。最低でも20万円以上必要だった。毎日ため息を吐くよりも早く1日が終わるが、充実感があった、少しずつ坊やの笑顔に近づいていると。あと少しあと少しだけ我慢をすれば、ぼうやと同じ布団で寝れる。その為にも今は頑張って20万を貯めるんだ。

朝06時に解体のバイトが終わり、僕は一人で駅まで歩いていた。バイト先からバイト先へ行く往復を繰り返し、2日ぶりに家に帰れる。もう疲れたと感じなくなった。お腹も空かない。ただぼーとして、ずーと眠い。バイトをしている時間は、次に坊やに会える日を想像しながら過ごす。駅まで歩く途中、視界の端に公園のベンチが映った。足が止まってベンチを見つめる。ここで寝てしまおうか?30分だけ、いや10分だけ。羨ましいベンチを見つめ、10分だけ10分だけ、そんな誘惑を断ち切って駅まで歩く。今日は面会に行く日だ、3日も待たせてしまったんだ、早く会いに行きたい、駅の喫煙所でタバコを吸うのも我慢して真っ直ぐに家に帰った。僕は家に着き、汚れた作業着のまま手紙を書いていた。留置所で一人過ごす坊やを笑顔にできる手紙を。
目が覚めた、驚いて周りを見る、部屋の電気は付いたままで、祈りながらゆっくりと時計を見る。23時だった....3日待たせた坊やに会えなかった、がっかりさせてしまった。今坊やを喜ばせる数少ない方法、ただ会いに行く、そんなこともできなかった。もやもやして何も考えられずに、横になったまま、じっと天井を見ていた。僕は気がついたらまた寝ていた。

3日後、僕は面会室に来ていた。前回の面会からもう6日も経っている。居心地の悪いパイプ椅子に座り坊やを待っている。アクリル板の向こう側で鉄のドアが開いく。扉の奥から、ジャスミンと警察官が入って来て、坊やが椅子に座るなり言った。

「なんで1週間も来てくれなかった?」

「ごめんよ...」

「私ずっと待ってただよ。あなたに会いに行くこともできない。あなたに電話もできない。ここで毎日あなたを待ってる。この部屋であなたに会う30分だけを考えて、1日ずーと座ってる...なんで30分の時間を私にくれない?」

僕を睨む真っ赤な目から涙が流れていることに気が付いた坊やが、悔しそうに涙を拭って、余計に顔の筋肉を硬くして僕に叫ぶ。

「あなた他に女の子できたの?もう私いらないの...どうして何も言わない。」

「...違うよ、弁護士の先生にお願いするためにバイトを増やしたんだよ。あと少しだけ待って、二人の部屋に二人で帰ろう。坊や、愛し...」

僕が言い終わるのを待たずに、坊やが言う。

「私が会いたいのは弁護士じゃない。」

「お金が貯まるまで少しだけ我慢して、ね?」

「来たくないなら、そう言えばいいでしょ?バカ、もう来なくていい。」

そう坊やが叫んで、二人を隔てたアクリル板を強く叩く、大きな音が狭い部屋に響いて坊やが真っ赤な目で僕を見つめる。坊やの涙が止まらなくて、何も言わないまま、さっきよりも大きな力でアクリル板を叩いた。慌てて同席した警察官が坊やの服を引っ張って無理に立たせ、部屋から連れ出そうとする。立ち上がった坊やが振り返って、僕を見た...
坊やが目を細めて何かを言おうと息を吸って止める、その息が言葉になって出るよりも先に、警察官が鉄のドアを“ガシャン“と閉めた。僕は音の無い面会室に一人残されて、小さな声で叫んだ。

「僕だって毎日会いたいんだよ、、、、」

また一人で家に帰り、お湯を注いだカップラーメンをテーブルに置いた。ふと、テレビ台の棚にあった坊やの日記が目に入り手に取った。坊やが日本語の勉強のためにと付けていた日記だった。日記の最後のページを見る。


“今日もユユはライブとバイト。朝まで帰って来ない。デートとかご飯とか家賃とか、全部ユユが出してくれる。ユユいつも疲れてるし、したくないバイトもいっぱいしてる。私が寝てから、隠れてネタを書いてる。私が困ってるときはいつも助けてくれる。私のためならなんでもしちゃう。いつも笑っててすぐに泣く。
ユユあなたは私の友達で、私の子供で、私の愛。
でも私はユユになにもしてあげれない。ユユの寝てる顔見ると私悲しくなる。
“すきよユユ、私とユユ神の懐で幸せを。”


3日後
留置所の面会室で僕は一人坊やを待ちながら、声に出さずに呟いた。今日は坊やに楽しい30分をプレゼントするんだ、明日坊やが思い出して笑顔になる、そんな30分を。
警察官と一緒に面会室に入ってくる坊やが、僕を見つめる。髪の毛はボロボロで、化粧はしておらず、飾りははがされ、二人の時間は奪われた。しかし、あなたの魅力は誰も奪えない、二人の世界は、二人にしか壊せない。いつ見ても僕の恋人は美しかった。僕が坊やに言う。

「坊や大丈夫だよ。何も心配しないで。すぐにここから出してあげるよ。もう少しだけ待ってて、弁護士の先生に出してもらうよ。あなたは何も悪くないから...」

「やめてユユ、、、今はいつもみたいに話して。外にいるみたいに、、」

僕は少し驚きながら考えていた。するとぼうやが、いつものように優しい声で話し出す。

「あなた、日曜日は何が食べたい?日曜日は私が料理するよ。」

「...坊やの食べたい物が食べたいよ!なに食べたい?僕が作るよ。」

「ダメ!私が作りたいから聞いてるだよ!!なに食べたい?早く言わないと豆カレーになっちゃうよ!」

そう言った坊やがいつものように笑った。いつものように、口を手で隠し首を振って。

「坊やが作るカレーは辛くて食べれないよ。」

坊やが少し黙って僕に言う。

「泣かないでユユ...」

僕は泣きたく無いのに涙が止まらない。いつもしていた会話が羨ましくて。
黙って泣く僕に坊やが言う。

「ごめんねユユ...
     あなた私の事愛してるのに...」



面会に行く度に涙が出る。坊やを笑わせたいのに。面会に行く度に僕が励まされる。僕はまた面会室に来ていた。同席した警察官の男性が暗号で話していないか、そんなことを怖い顔で見張っている。坊やは泣いていた。僕が泣いちゃうからだ。 僕は何をやっているのだろうか?人を笑わせたくてお笑い芸人になったのに、一番笑わせたい人を一番泣かしてる。なんのためにお笑いの養成所に60万払ったんだ、何回笑いの舞台を踏んだんだ。今ここで坊やを笑わせなくて何が芸人だ。やってやる、笑わせるんだよ今日は。面会室で僕は流れる涙をそのままに、力一杯立ち上がって、涙で張り付いた喉が裂けるぐらい大きな声で言った。

「ブンブンBKBイーーヤァ!!!」


人のネタをやった....



それを聞いた警察官が大きな声で言う....



「暗号で話すな!!!」


僕は心で呟いた。暗号かぁ...

坊やは笑っていた。

荻窪駅前のゆうちょATMの前で僕は体の力が抜けて、ずっと我慢していたため息をついた。やっと、20万円が貯まった。少し借金をしたが1ヶ月で貯まった。早く現実にしたかった。僕は全部おろして、20枚のお札が財布を太らせる姿をゆっくりと噛み締めた。

僕は走って弁護士事務所に向かった。走りながら声に出さずに叫んだ。

「坊やあと少しだけ待ってて、辛い毎日を精算できるだけ我儘な未来を僕が用意するよ。」

目的地についた、ミャンマーの友達に紹介してもらったビザの裁判が得意な弁護士さんのオフィスに。学校の職員室みたいな温かみの無い空間をパーテーションで区切っただけの個室に座っていた。目の前の、お腹が出た中年の弁護士さんが言う。

「今は忙しくて私は担当できないんですよね...ですから、僕よりも詳しい先生を紹介させてください。この先生は奥さんがミャンマーの方で、この分野の専門家ですから、一番力になってくれますよ」

頑張った分スピーディーに現状が好転していく。目の前の先生よりも頼りになる先生が味方になる。バイトも減らし、坊やに面会に行ける時間も増えた。

僕は面会室に来ていた。未来は明るいんだって坊やに分かって欲しくて、大きな声で伝える。

「あと少しだけ待ってて坊や、直ぐにあなたを迎えに行くよ。早くここから出て旅行に行こう。あなたが行きたいって言ってた、京都に行こうよ!!」

「ここから出れたら、ユユ...
     あなたに触りたい。」

「僕もあなたに触りたいよ。」

この日は初めて、互いに笑顔で面会室を出た。ミャンマー人の友達から聞いていた、裁判の結果が出るまでの間坊やは仮放免で外に出れると。裁判のその先はわからないが、坊やが家に帰ってくる、僕はいてもたってもいられなかった。歩いているのがもどかしくて、理由もなく走って、叫びたい気持ちを我慢したが努力が足りずに。

「よーーし」

そう何度も言葉がこぼれた。


数日後
僕はガラス張りの個室で、革の大きなソファーに座り、モンブランのボールペンを持った男に坊やが捕まった経緯を話していた。その男が笑顔を交えて言う。

「では先生を呼んできます、ここで少々お待ちください。先生が部屋に入ったら、30分5000円の相談料が発生しますので。」

少しすると、弁護士の先生が部屋に入ってきた。40代後半の紳士だ。高級そうなスーツにはシワひとつなく、姿勢がいい。その先生が席に着くなり言った。

「諦めた方がはやいよ。」

え?、、、、、先生の言葉が理解できず体が動かなかった。弁護士の先生が続けて言った。

「今日は2000円でいいよ。」

弁護士の先生が口にした言葉はそれだけだった。二言だけで僕の明日からの喜びが無くなった気がした。


僕はオフィスを出て四谷の街を人混みが向かう方向とは逆に歩いていた。このオフィスを出たら坊やを迎えに行けると思っていた。今歩いている僕は、何処に向かっているのかも分からない。
坊やが捕まった時は、なんとかなると思ってた。今日も思ったこれで大丈夫だと。今分かった、坊やともう日本で会えないって。もう二人の部屋で朝を迎える日はないんだ。二人で見ようと約束したアベンジャーズの映画も見れない。二人で行こうって言ってた阿佐ヶ谷のbarも行けない、全部嘘になった。僕はバックにずっと入っている包みを開けて箱を開いた。二人の名前が入ったペアリングを握って声を上げて泣きながら歩いた。泣きすぎて呼吸がしずらい、手に乗せたリングに彫ってある坊やの文字を見ると噛み締めた奥歯がガタガタと音をたてる。手が震えて坊やのリングがアスファルトの上に落ちた。両膝をついてリングを拾い、そのまま空を見上げた。無数の人が立ち止まらずに、僕を視界にも入れないで通り過ぎて行く。こんなにも人が通り過ぎていくのに、一番愛している人には会えない。

「恋愛ってこんなに難しいの...」

この世界から音が無くなっていった。今見ている世界が自分が見ているのか分からなくて、他人の物のようだった。

数週間後

僕は走っていた。ペアリングだけをポケットに入れて。坊やあなたに会いに行く。今まで何千回と言った言葉「愛してる」そうあなたに伝えたいんだ。

あなたと付き合った日に二人の部屋でお互いに泣きながら言った。

「愛してる」

あの日に初めて伝えた気持ち。今は何十倍にも濃密になった。
あの日見ていたキラキラした未来なんて来なかった。来なかったから今走ってるんだ。
いつか二人で幸せになる、そう坊やと信じて毎日現実に耐えてきた。なにもかも足りない生活を、思いやりだけで色付けた。時間は止まらずに進むのに、いつかなんて来なかった。だから今日、約束したいんだ。坊やあなたに未来をプレゼントするよ。
坊やあなたと二人で歳をとりたいんだ。10年後僕は芸人で成功しているかは分からない、相変わらずお金もないかもしれない、でもあなたに毎日笑顔をプレゼントするよ。僕の心と体はあなたを喜ばすためだけに使うよ。この愛だけは変わらないと今日約束したいんだ。

僕は息を切らせ、汗で張り付くTシャツを気にもせず空港の中を走っていた。床のタイルに太陽が反射して成田空港全体を火照らしていた。今日坊やが日本からミャンマーへ帰ってしまう。日本で坊やと会えるタイミングは今日しかない。だからこのタイミングしかないんだ、離れ離れになる前にこの指輪を坊やの左の薬指にはめるんだ。
ミャンマー行きの直行便は1本しかない。坊やは品川出入国管理局の拘留所からここに送られる。どこから入ってくるのか分からない、手荷物カウンターの前で
僕は何度も時計を見ていた。
日本人とミャンマー人の‘長い列がどんどんと短くなっていく。まだ来ないのか? 一瞬、頭の内側に汗をかくような感覚が突き抜ける。いや、直行便じゃないのかもしれない、トランジットだったらこの列じゃない。どうしよう、ここを離れようか?、離れていた間に坊やがここに来たら?どうしよう?僕は走った、走って他の列を確認して回った。成田空港は広くて人が多すぎる。同じような背丈、同じような服、同じようなバック、坊やだと思い何度も叫ぶ。

「坊や!!」

何度叫んでも誰も振り返えらない。汗と一緒に涙を拭って僕は走った。坊やを見つけられなかったらどうしよう、焦りでさらに息が荒くなる。もう一度涙を拭い今以上に速く走った。あの日渋谷で坊やを見つけて恋に落ちたんだ。今日だって必ず見つけるんだ。今日を逃したらもう日本で坊やとは会えないだ。絶対に見つけるんだ。
一瞬視界のはじに映った。オレンジの髪にピンクの帽子

「坊や」

そう叫んで、僕は自然と笑顔になりポケットの指輪を握りしめた。その人が振り返る。それは坊やによく似た外国人だった。



空港の中は暗く静かになり、もう終電の時間が迫っていた。僕は坊やに渡すはずだった指輪を眺めて、音も無く床に落ちる涙をスニーカーでふんずけた。

こんなにも愛しているのに...

あなたを強く愛せば愛すほどに辛さは増す。

僕は、泣き声が出ないように唇を噛んで、爪を立てて涙を拭った、血が出るほどに。痛みでは涙は止まらなかった。右手に付いた涙が生暖かい、もうこの手はあなたの感触を忘れてしまった。

 

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