5/9 20:05 UP!
祈りにも似たタイトルがずっと胸に残る。

一穂ミチさんの「光のとこにいてね」を読んだ。この作品は毒親に育てられたという共通点はあるが、性格も家庭環境も異なるふたりの女性が主人公で、ふたりの視点で交互に物語が進んで行く。それぞれの家庭の事情で出会いと別れを繰り返し、再会する度にお互いがかけがえのない存在になって行く。
祈りにも似たこのタイトルは作中にも何度か出てきて胸に残り、血の繋がりや友情を超えた神聖な絆が描かれていていて、その描写は苦しくもあり心地良くもあった。作中には主人公の他に毒親、友人、兄弟、夫などが登場するが個人的には隣人のサチさんの乱暴なようで優しさのある接し方が好きだった。
ラストは賛否両論分かれそうだが、最上じゃないと分かっているからこその水人の決断。お互いのことを仮死状態だったと表現する水人の心を思うと開放されたという方が大きいのだと思った。最後は描かれていないが、もしふたりにとってのハッピーエンドで終わるなら家で待つ藤野が可哀想だなと思った。
祈りにも似たこのタイトルは作中にも何度か出てきて胸に残り、血の繋がりや友情を超えた神聖な絆が描かれていていて、その描写は苦しくもあり心地良くもあった。作中には主人公の他に毒親、友人、兄弟、夫などが登場するが個人的には隣人のサチさんの乱暴なようで優しさのある接し方が好きだった。
ラストは賛否両論分かれそうだが、最上じゃないと分かっているからこその水人の決断。お互いのことを仮死状態だったと表現する水人の心を思うと開放されたという方が大きいのだと思った。最後は描かれていないが、もしふたりにとってのハッピーエンドで終わるなら家で待つ藤野が可哀想だなと思った。